目次
住友林業情報システムは、住友林業グループ唯一のIT企業として、グループ各社事業のシステム開発から、ITインフラの企画・運用・保守、ユーザーのサポート等を行っています。そのなかでも、ICTビジネスサービス部は、RPAやクラウドサービスの提供、サービスデスクやヘルプデスクサービスの提供を通じて、住友林業グループの業務効率化やユーザー(住友林業グループ社員)のIT利用の支援を行っています。
今回は、住友林業情報システム株式会社のICTビジネスサービス部 ユーザーサポートグループ グループリーダーの田中様と倉持様に、チャットボット「おもてなしSuite」を活用した社内問い合わせ対応業務の効率化についてお話を伺いました。
※この座談会は、2021年11月に新型コロナウイルスの感染対策を講じたうえで実施しました。
グループウエア刷新に合わせてグループ初のチャットボット導入
---:まずはお二人の仕事内容について教えてください。
田中:ICTビジネスサービス部 ユーザーサポートグループのグループリーダーをしています。私たちのグループでは、住友林業グループ社員が業務システムやIT機器の活用をスムーズに行うための支援を行っています。
主な業務は、住友林業グループ社員からの問い合わせに対応するヘルプデスク業務ですが、操作研修、マニュアル作成、FAQの作成やメンテナンスを行うことも私たちの役割です。 チャットボットの運用においては、申請されたFAQの承認、FAQの鮮度チェック、ヒット率向上のためのチューニングを行うことが私の業務です。
倉持:私は、主にチャットボットに投入するFAQデータのとりまとめと整備を担当しています。もともと開発部門にいたので、開発技術に関する知識を活かして技術面からも運用に携わっています。
---御社では2020年2月よりおもてなしSuiteを導入していただいていますが、どのような経緯で導入検討を始められたのでしょうか。
田中:実は問い合わせ対応業務の効率化は、2017年頃から推進してきました。私たちのヘルプデスクは創設から20年以上経過していますが、ここ数年は過去にないスピードで、サポート対象の機器やシステムが増加しています。
ヘルプデスクのオぺレーターの多くは派遣社員ですが、4~5年ほど前から「人」だけで問い合わせに対応することに限界を感じていました。
その際にチャットボット導入の話も出ましたが、その時点ではまだ他社でのチャットボット導入事例も少なかったことから、まずはFAQの整理を行って公開することを優先し、FAQシステムを導入しました。
その後も継続的にチャットボット導入検討を続け、2020年の年初に住友林業グループのグループウエア刷新により大量に発生することが予想される問い合わせを、チャットボットでも対応できることを目指して、本格的に導入に向けたサービスの比較を開始しました。
社内既存ツールとのデータ連携が導入の決め手
---導入検討の際に、おもてなしSuiteを選んでいただいた理由は何だったのでしょうか。
田中:数社のサービス情報を収集しており、おもてなしSuiteと迷い検討したものもありました。検討したサービスのチャットボットもAIが高機能ではありましたが、運用がブラックボックスになってしまうことが懸念されました。私たちには、ツールの仕組みだけではなく「登録するデータこそが鍵になる」という信念があったので、おもてなしSuiteのように自分たちで構造を理解しながらデータのチューニングができ、連続的に確認できるバランス感がちょうど良いと感じました。
そして、最終的な決め手は、日頃から社内利用しているツールであるLINE WORKSと連携ができた点です。 また、チャットボットに投入予定のFAQには社外秘となる情報も含まれているため、社内基準のクラウドサービスにおけるセキュリティチェックを通過する必要がありましたが、おもてなしSuiteはそこもクリアしていました。
情報鮮度が使用率に直結、FAQ追加とメンテナンスを高い頻度で実施
---御社ではFAQ更新の頻度が高く、かなり活用いただいている印象があります。
田中:もともとFAQシステムで数年運用されていたFAQが400種類ほどあったのですが、おもてなしSuite導入のタイミングでFAQの整理と追加を行いました。すでにFAQが整備されていたため、おもてなしSuiteの特性にあわせたデータ形式に少し加工するだけですぐに公開することができました。以降、徐々にFAQを拡充し、現在は900種類ほどのFAQが登録されています。
倉持:FAQの元データは、日々問い合わせを受けているヘルプデスクのオペレーターからの情報です。FAQ追加申請用のLINE WORKSグループを作成し、気軽に申請してもらえるようにしています。その中から、「ユーザー自身で自己解決できるか」「ある程度恒久的なFAQであるか」を判断し、おもてなしSuiteへの追加を行っています。 また追加だけでなく、半年に1回、一ヵ月間をかけてFAQの棚卸を行っています。棚卸は大変ですがおもてなしSuiteの利用率にも直結するため、情報の信頼性はもちろんFAQの鮮度を保つことを考えると、必要な作業だと実感しています。
田中:最近ではコロナによる在宅勤務拡大により、ユーザーが分からないことをすぐに隣の席の社員などに質問することができなくなってしまいました。このことから、以前よりも簡単な問い合わせの受電が増加した印象があります。簡単な問い合わせであれば、わざわざお電話をいただかなくても、おもてなしSuiteが対応する方が簡単で効率が良いと考えています。 また、そもそも「パソコンが起動しない」、「ネットワークに接続できない」という場合、Web版のおもてなしSuiteにたどり着くことができません。このようなケースでは、殆どの住友林業グループ社員が利用しているLINE WORKSからおもてなしSuiteが利用できるということが活用シーンを増やしていると思います。
倉持:今後入社する社員に対する認知拡大や、「電話で質問をする前に、まずはチャットボットを利用」という意識を持っていただけるよう、今後さらに周知していきたいです。
分析結果をもとにおもてなしSuiteによるユーザーの自己解決を推進していきたい
---最後に、お二人から一言ずつお願いします。
倉持:現在はメッセージ数が月500件程なので、掲載情報をおもてなしSuiteで発信するなどしてもう少し活用されるように認知度を上げていきたいです。
田中:よく感じるのは、「AIは魔法ではない」ということです。特に当社は定型的な質問が多くないので、AIが自動で学習して答えてくれるということはほぼありません。一方で、回答が間違っていたり古かったりするとすぐ信頼が下がってしまいます。FAQの鮮度を保つことには非常にエネルギーがいることですが、利用してもらえるチャットボットにするためには重要な作業です。
現在も依然として、電話での問い合わせを希望するユーザーは多いのですが、自己解決を推進することがヘルプデスクの電話がつながりやすくなることや、問い合わせの手間を削減できることは確かです。個別の問い合わせは「人」が対応、よくある質問は「おもてなしSuite」が対応といった分業を、今後も推進していきたいと思います。 申請方法の変更など新しい情報発信に合わせたFAQ追加キャンペーンを実施するなど、今後も分析をうまく活用してメッセージ数やヒット率を上げていきたいですね。
※2022年2月掲載。本文中に掲載されている制度や事例、部署名、役職等の内容は、掲載当時のものであり、現在はそれらの内容が実在していない、あるいは変更されている可能性があります。
Recommend
関連記事
-
導入事例
【株式会社ZEPE】DXのプロが語る、「おもてなしSuite DX」とショーケースの魅力とは?
- 導入事例
- kintone
2024.07.29
-
導入事例
社内の問い合わせをチャットボットでDX!従業員4,000人の社内問い合わせ業務を大幅削減したサービスとは?
- チャットボット
- 導入事例
2024.07.16
-
導入事例
【県の子育て支援のDXを実現!】LINE×チャットボットで子育て世代の悩みに寄り添う取り組みとは
- 導入事例
- チャットボット
- カスタマーサポート
2024.05.08
-
導入事例
【チャットボットを活用したDX推進】社内外の問い合わせ工数を10~20%削減した取り組みとは
- 導入事例
- チャットボット
- カスタマーサポート
2023.11.13
CONTACT US
企業と顧客を繋ぐなら
おもてなしSuite
オンライン
打ち合わせ
対応可能
-
資料ダウンロード
「おもてなしSuite」ご検討されたい方へ
PDFをご用意しております。 -
お問い合わせ
「おもてなしSuite」における
ご相談はお気軽にご連絡ください。